借地権を売却するには?

移転が必要となる場合

借地契約には最低でも30年間、それ以上長い存続期間を定める契約も多く存在します。
その間には、自分の土地を購入して引越しをしたくなる場合や、家族との同居や転勤その他の事情でその場所から離れた土地に移転する必要が生じる場合もあるでしょう。
なんらかの事情でその土地を離れたい場合、借地は借家と違って気軽に対処できない困った事情が生じます。
借家契約では、最初に敷金や礼金を支払って毎月の家賃を支払います。
契約の途中で解約する際は、その月の家賃は日割りですし、敷金も特に使用状況に問題がなければ返還されるのです。
しかし、礼金は戻って来ません。
もっとも借家の場合の礼金はせいぜい家賃の2ヶ月分程度ですからあきらめることができるでしょう。
これが借地の場合は契約当初に権利金など土地の価格の一部に匹敵する金額を支払っていることもありますし、借地権自体が相続できるほどの価値があることは、以前お話した通りです。
そのため、ただ契約を解除して、地主に借地権を返すというのでは、借地人としては割が合わない場合や、損をしたと感じる場合が多いのです。
そこで借地権の評価額で売却したうえで、借地関係から抜けたいと考えます。
しかし、借地権の売却には地主の承諾が必要になります。
土地の利用者が替わるわけですから、承諾を求められても仕方ないでしょう。
承諾を得るにあたり、承諾料として借地権価格の10%前後の支払をするのが一般的になっています。
なお、地主が特に不利なる理由がないのに許可をしてくれない場合には、裁判所に申し立てて、地主に代わる許可を得ることができます。
もっとも、裁判を行うには弁護士にお願いする費用や、裁判費用がかかりますし、最後の最後に地主と争いをするのも気がひけるという方もいるでしょう。

申し立て前に不動産会社へ相談

裁判所に申し立てる前に、借地権の売却に強い不動産会社に相談するのがおススメです。
借地人が地主に相談する過程も全て引き受けて、豊富な経験に基づき、地主に根回しをし、売却がスムーズにいくよう買い手も見つけてくれます。
この点、借地権は地域や土地の面積によっては数千万円単位に及ぶこともありますが、地主は承諾の要件として、ローン支払いではなく、現金一括払いを要求してくる場合もあります。
そうした場合に、素人が現金で支払える買い手を見つけるのは一苦労です。
そうした難しい借地権の売買を、専門知識とノウハウの豊富な不動産会社にお任せしてしまえば、精神的にも手続き的にも楽だといえます。
なお、借地権自体の売却だけでなく、借地上の自己所有建物を売却することも借地権の譲渡に当たります。
借地上の建物には借地権が自ずと付随してしまうからです。
建物は売るけれど、借地権は売らないとなったら、どうやって建物を使うんだと言う話になってしまうためです。
そこで、この場合も地主の承諾が必要になります。
この点、建物に賃貸人やテナントが入っていても借地権の売却は可能ですが、建物のローンの支払いが終わっておらず、銀行の抵当権が設定されたままだと、不動産会社が借地権売却のサポートをしてくれないことがありますので注意しましょう。