囲繞地の場合の通行権トラブル

借地権の囲繞地トラブル

囲繞地(いにょうち)というのはあまり聞かれない言葉ですが、不動産用語の一つで戦前からある言葉です。
周囲が家に囲まれており道路に接していない土地を袋地というのですが、その袋地を取り囲む住居のことを囲繞地といいます。
多くの事例ではきれいな碁盤の目になるよりは複雑な形状で囲繞地と袋地が出来上がります。

袋地の所有者は周囲の土地のどこかを通らないと道路に出ることができません。
そのため袋地の所有者は周囲の土地を通るために権利を求めるのが囲繞地通行権です。
これは民法でも定められています。

囲繞地を袋地の所有者が通行できる権利、とも袋地の所有者は囲繞地を通行することができる権利、ということもいえます。
土地が成立した時点から袋地出会った場合、土地を囲んでいるほかの土地の中で相手にとってもっとも損害のないところを選んで通行をすることになりますが、場合によっては通路の開設も可能です。
通行にあたっては一年ごとに償金を払うようにしたり通路開設による損害をまとめて支払ったりすることになります。

通行する通路トラブル

基本的に通路を開設することになった場合には徒歩での通行に必要となる1メートルほどのものを作ることが認められます。
徒歩や自転車での歩行をすることが基本です。
あくまでも囲繞地の所有者にとって最も少ない損害の範囲で認められています。

袋地の人にとっては囲繞地に通路を設けてもらうことは生活に支障をきたすことが原因です。
日々の買い物や通勤、通学のために囲繞地を使わせてもらっているのでやはりその土地の所有者の気持ちを大切にしなければなりません。
袋地の人と囲繞地の人との間でなにかトラブルが起きていると応じてもらえないこともあるので注意をしましょう。

基本的には囲繞地は人の通行だけが認められているものです。
そのため自転車についても土地の周辺地域で自転車が必要かどうか、家族構成や状況などを加味したうえで決められるということもあります。
これもやはり、囲繞地の人たちへの心象によっては断られる可能性もあるので気をつけましょう。

車についても囲繞地の人たちの安全の確保を含め総合的な判断がなされます。
車を使うとなると必要な通路も大きくなりますし事故など損害も大きくなりやすいです。
車の通行については認められない可能性の方が高いことは認識しておきましょう。

もしもどうしても車の通行が必要となれば通行権を設定するための契約が必要です。
土地の購入前であればできるだけ購入後のトラブルにならないよう、事前に通路の設置についての確認をするとともに将来的に車に乗る可能性がある場合にはその旨も伝えて道路の幅や通行方法など具体的なものを伝えたうえで済むようにした方が安心できます。